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NVIDIAは、CNHC(Carbon Negative Heating Consortium)イニシアチブと最初のHeatForce (HEATFORCE?) Mark I世代の暗号採掘スマートヒーターにより、世界の二酸化炭素排出に取り組む非常に革新的なアプローチを発表したところです。
そのアイデアは、1500ワットのスペースヒーターを使う代わりに、NVIDIAのスマートヒーターに取り替えることで、(選択次第で)カーボンゼロまたはカーボンネガを実現できる、というものです。
カーボン・マイナス・ヒーター・コンソーシアムで、NVIDIAは無駄な作業の問題に取り組む
NVIDIAはまず、「Wasted Work(無駄な仕事)」の問題について話します。
家庭の暖房は、ガスか電気ヒーター(まれにヒートポンプも)を使っています。
熱は、ほとんどの仕事(計算)の最終成果物であることを考えると、これは、熱として無駄になる前に、価値ある計算に使えたはずのエネルギーです。
今日の暗号の収益率に基づき、NVIDIAは、1500ワットでおよそ500ドルの利益を生み出すのに十分であると見積もっています(エネルギー代を考慮した後)。
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さて、この仕組みについて説明しましょう。1500Wのスペースヒーターを月に1日8時間使用すると、1ヶ月におよそ360KWHの電気を使うことになります。
今現在のCO2発生率は、1KWHあたり約0.85ポンドです。つまり、1ヶ月に約306ポンド(約9.5トン)の排出量を出していることになります。
SI単位で計算すると、1ヶ月に163KGのCO2が排出されていることになります。1トンのCO2を除去(または隔離)するには、およそ600ドルの費用がかかります。
つまり、NVIDIAが試算した500ドルで、1ヶ月あたり830キログラムを吸収できることになります。
さて、ここでNVIDIAは、ユーザーに選択肢を提供します。カーボン・ゼロとカーボン・ネガです。
カーボン・ゼロ・モードでは、総売上高の約17%が企業に寄付され、その企業によって、あなたが空気中から排出したCO2がすべて吸収されます。
残りは、暗号通貨を埋め込んだハードウェアウォレットに保管することができます。
Carbon Negativity(カーボンネガティビティ)モードでは、二酸化炭素の除去にどれだけ貢献したいかを設定することができ、最大で100%まで設定することができます。
NVIDIAのHEATFORCE Mark Iは、Ada Lovelace GPUを1つだけでなく2つ搭載しています。
これらのGPUは暗号通貨のマイニングに特化しており、ディスプレイポートを持たず、また非常に高いクロックレートを揺り動かすことになる。
約1400Wの消費電力で500MH/s近い暗号通貨の生産が期待できる。
また、このスペースヒーターには1500WのソリッドステートPSUがバンドルされているとのこと。
暖房性能については、HEATFORCE Mark Iは17×17mの大きさの部屋を素早く暖めることができる。
また、医療用HEPAフィルターを搭載し、空気中のウイルス、細菌、アレルゲンを最大99.99%除去することができます。
スマート」な機能には、NVIDIAの次世代SoC「Grace」を搭載しています。
途切れることのないプールマイニングをサポートするWifi 8接続を備え、自動温度調節器(当然、暗号ハッシュレート調節器である)を搭載しています。
また、PM2.5と湿度センサーを搭載し、部屋のUS AQIをリアルタイムで計算することができます。
価格設定はまだわかりませんが、これは信じられないほど良いアイデアで、多くのポイントを一挙に突いています。
エネルギーを熱として無駄にする前に、実際に使っている暖房器具を手に入れることができるだけでなく、実際に環境からCO2を取り除くことに貢献することができるのです。
また、医療用HEPAフィルターを採用しているので、空気中の病原体や刺激物の心配もありません。
ソース:wccfteh – NVIDIA Announces HEATFORCE, Crypto-mining Smart Heaters That Can Achieve Carbon Negativity
解説:
nvidiaが環境に配慮したマイニングシステムを提案
どうせ最後は全部熱になるんだから、だったら最初から暖房システムを組み込んでしまえ。
と革ジャンCEOが言ったか言わないかは定かではありませんが、暖房システム込みの環境に配慮したマイニングシステムの提案を行ったようです。
その名もHeat Forceです。
各仮想通貨の発行元も環境に良くないという批判を受けて続々とPoSに移行する予定です。
PoSはどれだけ仮想通貨を持っているかでマイニングの報酬が入ってくることになりますので、今までのような莫大な演算は必要ないとされています。
どうして仮想通貨を保有してマイニングが報酬がもらえるのかは以下の記事を参考にしてください。
私は仮想通貨世界の人ではありませんので、その辺は専門の方に解説をお任せします。
参考記事:PoWとの違い!PoS(Proof of Stake)とは【仕組みや特徴を解説】
こういった莫大な演算が必要なGPUマイニングは既に不要になりつつあるので、需要を維持するためにわざわざ環境に配慮したマイニングシステムを提案しているということですね。
結局nVidiaもマイニング需要は必要だったと考えていたということです。
しかし、既にPoSが今年中に導入されてしまう以上、GPUマイニングは既に不要になりつつありますので、Heat Forceの出番はないと私は思います。
ポッと出の新規参入者が稼げていたこと自体が異常
今まではどんな人でも、子供でもGPUが入手さえできればマイニングでお金を稼ぐことが出来ました。
そのため、マイニング工場=アンダーグラウンドと言うダーティーなイメージも付いてしまいました。
また、ゲーム用に販売されているものをマイニング独自の原価計算理論を使って高値で引っ張っていき、ゲーマー界隈の住人の多くはあまりマイニングに良いイメージを持っていないでしょう。
GPUの高騰にはまいっている方も多いのではないかと思います。
こうした「誰でも参入出来て、報酬が受け取れる」仕組みは犯罪者が集まってきやすく、犯罪の温床になりやすいです。
また、各国が中央銀行システムのもとに寄らない仮想通貨と言う仕組み自体を敵視(良くても中立)していたこともあり、非常に微妙な立ち位置になっています。
ブロックチェーン自体は非常に有望な技術ですから、さすがに禁止になることはありませんでしたが、どのように扱ってよいか決めあぐねているという状態だったと思います。
そう言う極めてパーシャルな状態だったがために、マイニングはグレーゾーンとなり、各国の規制当局も遠巻きに様子を見るにとどめていました。
少なくとも私はそう感じていました。
しかし、環境問題や反社の資金源になっているではないかと言う疑いがありますので、今後は環境に配慮したクリーンな仕組みに変わっていかざるを得ないと思います。
これもその一環ですね。
このような仕組みが進めば、少なくとも参入には今までと比較して巨大な資本と発生した熱を有効活用するための大掛かりな仕組みが必要となり、参入障壁はかなり上がると思います。
巨大な資本を運営する企業・団体にはコンプライアンスが求められ、弱小資本の個人や後ろ暗いところがあるアンダーグラウンドな集団は排除されていくことになるでしょう。
結局はその業界が成熟して、社会の仕組みの一環として受け入れられるということは、簡単には参入できない複雑な仕組みを内包するということであり、自由が失われるということでもあると思います。
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