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林英哲の太鼓の音色は清浄で深遠だ。聴衆は最初の一打から、身心の塵芥(ちりあくた)がわらわらと剥がれ落ち、清められていくのを感じながら、その響きに心地よく身を委ねる。四半世紀前に生で最初に聴いたとき、締め込み姿の若者集団が太鼓を力打する「鬼太鼓座」とはまったく別の音で驚いた。30年以…