<p>けが治っても続く痛み「慢性疼痛」、軽減させる細胞発見…治療薬開発へ期待 – ライブドアニュース</p><p>【研究】ケガ治っても続く「慢性疼痛」、軽減させる細胞発見 マウスの神経を傷つけると、免疫細胞の一種が「IGF1」というたんぱく質を作る特殊な細胞に変化することを発見。この細胞を除去したマウスは痛みを強く感じる状態が続いたままになったという。</p><p>けがや病気が引き金となって長期にわたって続く痛み「慢性疼痛(とうつう)」の軽減に必要な細胞をマウスで見つけたと、九州大の津田誠・主幹教授(神経薬理学)らの研究チームが発表した。人間での治療薬開発につ</p><p>けがや病気が引き金となって長期にわたって続く痛み「慢性疼痛(とうつう)」の軽減に必要な細胞をマウスで見つけたと、九州大の津田誠・主幹教授(神経薬理学)らの研究チームが発表した。 人間での治療薬開発につながる可能性があるという。論文が1日付の科学誌「サイエンス」に掲載された。 慢性疼痛は、傷や炎症、神経の損傷、脳の神経回路の変化が原因とされ、けがなどが治った後も痛みが続いたり、軽く触れただけでも強い痛みを感じたりする場合がある。患者は国内で2000万人以上との推計もある。 チームは、マウスの神経を傷つけると、免疫細胞の一種が、「IGF1」というたんぱく質を作る特殊な細胞に変化することを発見した。通常のマウスでは痛みは約2か月でほぼなくなるが、この細胞を除去したマウスは痛みを強く感じる状態が続いたままになった。細胞とたんぱく質がどのように働いているかは不明で、さらに解析を進めるという。 東京慈恵会医科大の加藤総夫教授(神経生理学)の話「慢性疼痛を軽減させる細胞の存在はこれまで知られておらず、重要な発見だ。神経を傷つけたマウスでの実験なので、他の原因で起きる疼痛や、人間で効果があるかどうかは今後の研究が待たれる」</p>