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隆助初陣 十二 81 「何度も申すように、勝ち目はない。死んだらもう……村にはもどれん。だが、命あればいつかはもどれよう。半兵衛殿もそれをのぞんでおるのでは?」民部丞(みんぶのじょう)は、争乱の山に生きる少女に、父を討たれた少女に、言い聞かせた。「そうじゃ、みち。――生きるのじゃ」鬚(ひ…