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蘭茶みすみはとっさに退出ボタンを押した。2021年春、仮想現実(VR)ヘッドセットをつけて仮想空間で友人を待っていたところ、見知らぬ大男が「カワイイ、カワイイ」と片言の日本語を話しながら抱きついてきたのだ。突然の出来事に楽しいはずの場が暗転。「アバターでも大男が近づいてくるのは怖い。と…