どこでも簡単に使えるプロジェクターが欲しい
会議などで、『みんなと同じ画面を見ながら話がしたい』と思うことがしばしばありますが、会議室にテレビやモニターがないし、モニターの設置や電源の確保が難しいと簡単にできません。そこでバッテリー内臓の小型プロジェクターがあれば簡単ですが、たくさん商品がありすぎて『どれ買えばいいの!?』と思ったので、調べて比較してみました。その中でも『これがいい!』というものだけをピックアップして掲載しています。
こだわりたい部分
- 明るさ
- 解像度
- バッテリー駆動時間
- サイズと重さ
- スマートフォンとの連携
明るさ
照明は消したとしても、窓から日差しが入るなど、少し明るい場所で使用を想定していますので、投影す光の強さが高めの物を考えています。そこでスペックを確認する際は明るさの尺度をしめすANSIルーメンの値を見ましょう。値が高いほど明るいです。価格が安い商品でも最低でも200ANSIルーメンくらいはないと使えないかもです。そこそこ良い物が欲しい場合は500ANSIルーメン以上を選べばいいかと思われます。
ただのルーメンとANSIルーメンは違うので注意
ちなみに気を付けないといけないのは、ルーメンの表記はいろいろあります。ANSI(アンシ)ルーメンと表記された値を基準にしましょう。
- ANSIルーメン
- 光源ルーメン
- LEDルーメン
ハイエンドなプロジェクターでも2000ルーメンとかなのに、安くて粗悪なものはルーメンの値が7500ルーメンとか、安いのにちょっと数値がおかしい物があるので注意してください。こあたりは以下のBenQのページが参考になります。
解像度
最低でも720p HD(1270×720ピクセル)、できれば1080p フルHD(1920×1080ピクセル)の物を選びたいです。それ以下だと画像がボケるかと。あと、ダウンコンバートされるとしても4K入力に対応していると使い勝手がいいかもしれません。
バッテリー駆動時間
どのくらいの会議時間になるかわかりませんが、映画を見る用途として作られているものもあるので、2時間~3時間くらい駆動できるもを選びたいですね。万が一、バッテリーが切れてもモバイルバッテリーを追加接続できると良いです。
サイズと重さ
カバンにポイっと入れて、テーブルにポンと置けて邪魔にならないサイズと、女性でも持ち運べるほどの重量がいいです。軽い物は1kg以下の物がありますが、スペックが低い傾向があります。スペックの高い物は1.5kgくらいになるものが多いです。バッテリーが入っているので、長時間駆動のものになるほど重たくなりそうです。
スマートフォンとの連携
基本的にはHDMIケーブルやUSB-Cで接続できれば事足りますが、パソコンやスマーフォンとMiracastやChromecast機能が内臓されていれば、無線で接続できればもっと便利ですね。
MiracatとChromecast
Miracast(ミラキャスト)は「Wi-Fi Alliance」が策定した1対1の無線通信によるディスプレイ伝送技術のことです。ChromacastやAir Playと違ってWi-Fiに参加していなくても使え、Android 4.2以降のスマホ・タブレット、Windows 8.1以降のPCや最近のSurfaceが対応しています。ケーブルレスで1対1でスマートフォンやPCからプロジェクターに接続して画面ミラーリングしたいときはMiracastが簡単で良さそうです。iPhone/iPadなどiOSやMACはMiracastに対応していないので、Lightning-HDMI変換ケーブルによる有線での接続となります。
MiracastをサポートしているSurface
Chromecast(クロームキャスト)はプロジェクターとスマホが同じネットワークに参加していないと使えなので、社内や家庭のWi-Fiに接続されていることが前提となります。iPhone/iPadの画面を無線で共有して映し出したい場合、Air Playを使用することになります。ほとんどのChromecast対応製品はAir Playに対応しています。しかし、Air Playも基本的にChromecast同様、同じWi-Fiに接続されいる環境にないと使えないようです。
海外メーカーのおすすめモバイルプロジェクター
XGIMI Halo+
モバイルプロジェクターの中では恐らくコレが最強でしょう。約9万円。モバイルでありながら900ANSIルーメンと最強の明るさとフルHD解像度やHDR10など投影品質が高く、4K/2Kの入力もできます。また、オートフォーカスや台形補正、壁の投影可能な場所に合わせてスクリーンサイズを自動調整し、OSにAndroid TV 10が搭載されており、Wi-Fiに繋げばGoogle Play、OK Google、Chromecast、YouTubeなど、挙げればきりながない程の多機能と高機能を備えています。
XGIMI(エクスジミー)とはXGIMI TECHNOLOGYという2013年に設立された中国のプロジェクターメーカーで世界100か国以上で展開しているブランドです。ホームプロジェクターのシェアは世界No.2で中国ではNo.1だそうです。
前モデルのHaloはアマゾンでもAmazon’s Choiceの製品に指定されています。その後継モデルなので信頼できそうです。スペックが高いだけに、少し大きくて重いですが、それ以上に期待できることが多いので全く問題ないかと。でも、ちょっと惜しいのがMiracast未対応ということ。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 900ANSIルーメン |
スクリーンサイズ | 推奨60~120インチ(最大200インチ) |
投射距離 | 確認中 |
コントラスト | 確認中 |
投影解像度 | 1920×1080 |
入力解像度 | 2K/4K |
映像入力 | HDMI / USB Type-A(フラッシュドライブ用) |
スピーカー | 2 x 5W Harman/Kardon, Dolby Audio, DTS-HD&DTS Premium Sound |
バッテリー駆動時間 | 3時間 |
バッテリー容量 | 59.4Wh |
充電方法 | ACアダプタ |
電源出力機能 | 確認中 |
フォーカス | 自動 |
台形補正 | 自動 |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | あり |
サイズ | 113.5x145x171.5mm |
重量 | 1.6kg |
その他 | Android TV 10.0 Google Assistant Chromecast built-in(iOS AirPlayも対応) Dual-band 2.4/5GHz, 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 5.0/BLE |
発売時期 | 2021/09/16 |
XGIMI HaloまたはHalo+のレビュー参考記事
実際に触ってみた!
(2021/01/24追記)実機を触る機会がありましたので、試した換装をメモ。
- AndroidのスマホからChromecastでミラーリングOK
- iPhoneからAirPlayでミラーリングOK
- 照明を消し、ブラインドを閉め、少し陽が漏れる程度(会議室で普通に人の顔が見えて表情が見える明るさ)で、昼間でもプレゼン程度ならそこそこ使える明るさ。(映画は厳しい)
- Microsoft 4K Wireless Display AdapterをHalo+のHDMIとUSB-A(電源供給できた)に挿し、Surfaceからワイヤレスディスプレイ接続して、Surfacemの解像度をフルサイズでミラーリングに成功。
BenQ GS50
明るさや入力端子群など、バランスが良いモデル。約8万円。フルHDで500ANSIルーメン。USB-Cポートは、DisplayPort(DP Alt Mode)とPower Delivery(PD)の両方に対応しています。また、コントラストが100,000:1で、ウーファーも含めて3つのスピーカーを内蔵しているエンターテイメント向け。IPX2防滴構造と、70cmの落下衝撃耐性もあり、アウトドアにも向いています。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 500ANSIルーメン |
スクリーンサイズ | 30~112インチ |
投射距離 | 確認中 |
コントラスト | 100,000:1 |
投影解像度 | 1920×1080 |
入力解像度 | USB-C:最大1920×1080@60fps HDMI:最大3840×2160@30fps |
映像入力 | HDMI USB Type-C(Displayport Alt modeと PD共用) USB Type-A(フラッシュドライブ用) |
スピーカー | 2.1 チャンネルチャンバースピーカー 5Wx2 & 10W ウーファー |
バッテリー駆動時間 | 2.5時間 |
バッテリー容量 | 6000mAh |
充電方法 | ACアダプタ、USB-C充電(45W 15V/3A まで)対応 |
電源出力機能 | 不明 |
フォーカス | 自動 |
台形補正 | 自動 |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | あり |
サイズ | 186x154x146mm |
重量 | 2.3kg |
その他 | Android TV 9.0 Chromecast/Air Play対応 Dual-band 2.4/5GHz, 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.2 |
発売時期 | 2021/10/30 |
Anker NEBURA Vega Portable
薄型でカバンに入れたいならコレかも。約8万円。500ANSIルーメン。フルHDでAndroid TV 9.0、Chromecastあり。スペック的には「XGIMI Halo+」には劣りますが、USB-C PDで電源供給できること、59mmという薄さなので、持ち運び易さを重視ではあれば平型の中では最強だと思われます。外光が入る部屋での使用は厳しそうです。
Anker(アンカー)は、GoogleエンジニアやGoogle出身の若者達によって設立された中国のメーカーです。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 500ANSIルーメン |
スクリーンサイズ | 40~120インチ |
投射距離 | 1.06m~3.18m |
コントラスト | 400:1 |
投影解像度 | 1920×1080 |
入力解像度 | 4K |
映像入力 | HDMI / USB Type-A(フラッシュドライブ用) |
スピーカー | 2 x 4W Dolby Digital Plus |
バッテリー駆動時間 | 3時間 |
バッテリー容量 | 20,000mAh |
充電方法 | USB Type-C(USB Power Delivery 対応) |
電源出力機能 | 確認中 |
フォーカス | 自動 |
台形補正 | 自動 |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | あり |
サイズ | 192x192x59mm |
重量 | 1.4kg |
その他 | Android TV 9.0 Google Assistant Chromecast built-in(iOS AirPlayも対応) Dual-band 2.4/5GHz, 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.2 |
発売時期 | 2021/09/16 |
LG PF50KS
平型では明るさは最強かも。約6万円。600ANSIルーメン。メーカーページ | 価格.com
LG PH55HG
卓上や近距離で壁に投影できるモデル。約4万円。450ANSIルーメン。唯一、Miracast標準搭載。メーカーページ | 価格.com
日本メーカーのおすすめモバイルプロジェクター
中華プロジェクターに比べるとスペックは劣るものが多いですが、日本メーカーにこだわりたい場合はこちら。
サンワサプライ 400-PRJ024
約6万円台、小型で470gと軽量でありながら400ANSIルーメンとそこそこのスペックでオートフォーカスあり。最新の中華製と比べると機能やスペックは劣るものの実用レベル。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 400ANSIルーメン |
スクリーンサイズ | 24~120インチ |
投射距離 | 約0.6m~3m |
コントラスト | 5000:1 |
投影解像度 | 1280×720 |
入力解像度 | 不明 |
映像入力 | HDMI / USB Type-C |
スピーカー | ありx2 |
バッテリー駆動時間 | 2時間 |
バッテリー容量 | 6500mAh |
充電方法 | ACアダプタ |
電源出力機能 | USB-A 5V 1A |
フォーカス | 自動(ボタン操作による) |
台形補正 | 自動(ボタン操作による) |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | なし |
サイズ | 169x106x28mm |
重量 | 470g |
発売時期 | 2018/6/29 |
サンワサプライ PRJ-7
約10万円台、フルHDで700ANSIルーメンと明るめですが、ACアダプタ駆動時の場合で、バッテリー駆動時は500ANSIルーメンです。フォーカスが手動なのとバッテリー駆動時間が90分と短い。あと、スピーカーもありません。普段は常設でACアダプタを接続して、たまに移動してバッテリー駆動で使ういう使い方が想定されいます。しかし、モバイルメインのバッテリー駆動が前提であれば、100ANSIルーメンほど暗くなりますが、前述の400-PRJ024の方が実用的です。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 700ANSIルーメン(ACアダプタ接続時) 500ANSIルーメン(バッテリー駆動時) |
スクリーンサイズ | 22~100インチ |
投射距離 | 0.6~2.7m |
コントラスト | 400:1 |
投影解像度 | 1920×1080 |
入力解像度 | 不明 |
映像入力 | HDMIx2 / USB Type-C |
スピーカー | なし |
バッテリー駆動時間 | 1.5時間 |
バッテリー容量 | 10200mAh |
充電方法 | ACアダプタ |
電源出力機能 | USB-A 5V 1A |
フォーカス | 手動 |
台形補正 | 手動 |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | なし |
サイズ | 242x137x38mm |
重量 | 900g |
発売時期 | 2019/6/3 |
RICOH PJ WXC12104
約9万円台、バッテリー無しだけど小型で800ルーメン(ANSIルーメン表示じゃないのでどの程度明るく映るのか気になる)。AC電源が必要だけど、PD対応のUSB Type-Cで給電できるので、85Wくらいの出力があるUSB Type-Cのモバイルバッテリーを組み合わせれば、なんちゃってモバイルプロジェクターにできなくはないです。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 800ANSIルーメン |
投射距離 | 0.52~1.72m |
コントラスト | 40000:1 |
スクリーンサイズ | 30~100インチ |
投影解像度 | 1280×800 |
入力解像度 | 1920×1200(WUSXGA) |
映像入力 | HDMI / USB Type-C |
スピーカー | 1.5Wモノラル |
バッテリー駆動時間 | バッテリー無し |
バッテリー容量 | バッテリー無し |
給電方法 | ACアダプタ(USB-C) |
電源出力機能 | USB-C 5V 1.5A USB-A 5V 0.5A |
フォーカス | 自動 |
台形補正 | 自動 |
MHL | 対応 |
Miracast | なし |
Chromecast | なし |
サイズ | 112.5x105x43.9mm |
重量 | 500g |
発売時期 | 2021/2/3 |
Maxell MP-SW51MJ
バッテリーは搭載されていないけどテーブルの卓上に投影できるミーティングに使えそうな製品。約6万円。メーカーの仕様では明るさが500と表記されていますが、これがANSIルーメンなのか、光源ルーメンなのかは不明。生産が終了しているので、市場にある在庫でしか手に入らないようです。これが良いと思われるのが、Miracastに対応していてるところで、SurfaceやAndroid端末などと1対1で無線接続して画面共有ででき、会議用にもっとも無いている製品だと思います。バッテリーやUSB-Cに対応していないのが残念ですが、使い道はありそうです。メーカーページ | 価格.com
主な仕様
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 500ルーメン |
投射距離 | 0.52~1.72m |
コントラスト | 不明 |
スクリーンサイズ | 36~50インチ |
投影解像度 | 1280×800 |
入力解像度 | 1600×1200(コンピュータ信号) 1920×1080(ビデオ信号) |
映像入力 | HDMI / D-sub 15ピン USB Type-A(フラッシュドライブ用) |
スピーカー | 1Wモノラル |
バッテリー駆動時間 | バッテリー無し |
バッテリー容量 | バッテリー無し |
給電方法 | ACアダプタ |
電源出力機能 | なし |
フォーカス | 手動 |
台形補正 | 手動 |
MHL | 対応 |
Miracast | あり |
Chromecast | なし |
サイズ | 265x65x198mm |
重量 | 1.2g |
その他 | IEEE802.11a/b/g/n |
発売時期 | 2019/1/21 |
カシオ CX-F1(ワイヤレス投影・スピーカー内臓)/CX-E1
(2021/01/24追記)2021/03/19発売予定のモデル。モバイルバッテリーを接続できてAC電源接続時の明るさは2000ルーメン。モバイルバッテリー接続時の明るさは不明。価格は約14万円前後。ブラックとレッドの2色展開。
CX-F1
CX-E1
スペック(ワイヤレス部・スピーカー部分を除いて共通)
投影法式 / 光源 | DLP / LED |
明るさ | 2000ルーメン(AC電源接続時) バッテリー接続時は不明 |
投射距離 | 0.75~3.14m |
コントラスト | 20000:1 |
スクリーンサイズ | 30~300インチ |
投影解像度 | 1280×800 |
入力解像度 | 1920×1080 |
映像入力 | HDMI USB Type-A(フラッシュドライブ用) USB Micro-B |
スピーカー | 1Wモノラル ※CX-F1のみ |
バッテリー駆動時間 | 約1.6~3.1時間 ※外付け専用バッテリー YA-B10(オプション)使用時 |
バッテリー容量 | 6600mAh (95Wh) ※外付け専用バッテリー YA-B10(オプション)使用時 |
給電方法 | ACアダプタ |
電源出力機能 | なし |
フォーカス | 手動 |
台形補正 | 手動 |
MHL | 不明 |
Miracast | 不明(専用ソフトで使えそう) |
Chromecast | 不明(専用ソフトで使えそう) |
サイズ | 215x43x152mm |
重量 | 1.1g |
その他 | IEEE802.11 b/g/n(ドングル対応)※CX-F1のみ |
発売時期 | 2019/1/21 |
Miracast(ミラキャスト)アダプター
モニターやプロジェクターにMiracast機能がない場合、以下のアダプターケーブルを使えばMiracast対応にできます。無線で飛んできた映像を受け取り、モニターに出力するためのHDMI端子と電源を受電するためのUSB-Aの端子が付いています。Surfaceなどパソコン会議資料を映し出す用途がメインなら、これがあったほうが便利な気がします。