4月6〜7日、静岡県の富士スピードウェイで、全日本スーパーフォーミュラ選手権の開発テストが実施されている。通称“赤虎”“白虎”と呼ばれる2台のダラーラSF19開発テストカーが開発ドライバーの石浦宏明と塚越広大の手によってドライブされ、空力やタイヤ、燃料など、次世代フォーミュラカーに向けた幅広いテストが行われている。
スーパーフォーミュラのプロモーターであるJRP(日本レースプロモーション)は、『SUPER FORMULA NEXT50』と題し、この先の50年に向けたさまざまな取り組みを行っている。
そのなかのモビリティに関する部分では、『カーボンニュートラルの実現に向けた「素材」「タイヤ」「燃料」の実験』、『ドライバーの力が最大限引き出せるエアロダイナミクスの改善』、『エンターテイメントの魅力向上に繋がる車両開発』の3つのテーマで技術開発を進めていくとし、具体的には2022年の各レースイベントの前後で、トヨタエンジンとホンダエンジンを搭載する2台のテストカーにより、各領域における開発テストを行っていく。
第1・2戦に先立つこの2日間は、2台のテストカーにおける最初のテストとなった。両日とも午前・午後それぞれ2時間、計8時間のセッションが設けられている。
なお、公式通知のタイムテーブル上では、“SF23”とセッション名が記されている。テストに使用されるのは現在もシリーズで使用されているダラーラSF19だが、2023年以降に向けた開発テスト車両であることから、一部関係者の間ではSF23という通称名で呼ばれているようだ。
開発テストのオペレーションは、現在参戦しているチームが持ち回りで担当するようで、今回の富士ではトヨタエンジン搭載の赤虎がKONDO RACING、ホンダエンジン搭載の白虎はThreeBond Drago CORSEがオペレーションを担い、そこにそれぞれTCD、HRCのスタッフが加わる形となっている。
2台のテストカーは大きなトラブルもなく、順調に走行を重ねている。テスト初日は、ウイング角を寝かすなどしてダウンフォースを削った状態での走行試験が行われていたようだ。また、サイドウォールにグリーンのマーキングがされたヨコハマのタイヤもテストされている。
テスト2日目には、新燃料を用いたテスト走行が行われているようで、ピット周辺には従来の燃料とは異なる甘い匂いも漂っている。
このあと、2日目午後のセッション終了後には、テストを担当したふたりのドライバー、およびSF NEXT50 テクニカルアンバサダーを務める永井洋治氏らが、メディアの前でテスト内容についてコメントする予定となっている。
■2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権レース&開発テストスケジュール
Round | 開催サーキット | レース日程 | テスト日程 |
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第1・2戦 | 富士スピードウェイ | 4月9〜10日 | 4月6〜7日 |
第3戦 | 鈴鹿サーキット | 4月24〜24日 | 4月25〜26日 |
第4戦 | オートポリス | 5月21〜22日 | 5月18〜19日 |
第5戦 | スポーツランドSUGO | 6月18〜19日 | 6月20〜21日 |
第6戦 | 富士スピードウェイ | 7月16〜17日 | 7月18〜19日 |
第7・8戦 | モビリティリゾートもてぎ | 8月20〜21日 | 8月17〜18日 |
第9・10戦 | 鈴鹿サーキット | 10月29〜30日 | 10月26〜27日 |