【バンコク=松井遥心】タイ国営石油企業PTT傘下のPTTグローバルケミカル(PTTGC)は、機能化学品の比率を高める。昨年時点で3%だった調整後EBITDA(金利・税・減価償却費計上前利益)に占める割合を2030年までに35%へ増やすことが目標。バイオ系や循環型の事業も伸ばす一方で、基礎化学品や中間体の比率は減ることになる。当面のカギとなるのは昨年買収したコーティング樹脂大手の独オルネクスの活用だ。成長市場への展開を強化する。足踏み状態が続いている米国での石油化学基地建設については、17日に開いたオンライン会見でコングラパン・インタラジャン社長兼CEOが「パートナーが見つかるまでFID(最終投資決定)の期限は設けない」と発言。実現までには長期化も予想される。