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<p>ユーチューバーの潜水チーム、未解決の失踪事案を次々解決 米 – ライブドアニュース</p><p>【水中捜索】ユーチューバーの潜水チーム、未解決の失踪事案を次々解決 米 「アドベンチャー・ウィズ・パーポス」は全米で行方不明者の捜索を支援することを使命に掲げ、19年以降、19件の未解決事案の解決を助けてきた。月間の視聴回数は1500万回に上る。</p><p>米ユーチューブチャンネルのAWPは、潜水技術を駆使して行方不明者の捜索を支援する/Adventures With Purpose(CNN)米フロリダ州レークランド付近で昨年、マーガレット・シュープ・スミスさん(59)が姿を消</p><p>(CNN)米フロリダ州レークランド付近で昨年、マーガレット・シュープ・スミスさん(59)が姿を消したとき、家族と警察は困惑した。 スミスさんは2021年4月2日の仕事後に娘のマーリー・シュープさんを迎えに行くことになっており、モスグリーンの起亜「ソウル」を運転する姿が最後に目撃されていた。姿を見せないのは母親らしくないと思ったと、娘のシュープさんは語る。スミスさんは気が強い女性で、孫と一緒に過ごすのが大好きだった。 「母親は大きな心を持ち、優しさと思いやりと愛情にあふれていた」(シュープさん) スミスさんの親戚のミシェル・サンダースさんは、潜水チームの活動を記録するユーチューブの人気チャンネル「アドベンチャー・ウィズ・パーポス(AWP)」の大ファンだった。 AWPは全米で家族による行方不明者の捜索を支援することを使命に掲げ、19年以降、19件の未解決事案の解決を助けてきた。創設者のジャレド・ライジック氏によると、チャンネル登録者数は180万人近く、月間の視聴回数は1500万回に上る。 スミスさんが消息を絶った後、サンダースさんは望みは薄いだろうと思いつつも、夏の間に本件の詳細をAWPに送付した。AWPはこの件を引き受けることに同意。CNN取材班が捜索に同行した。 答えを探してダイバー1人とカメラマン2人、ライジック氏を含むチームは先月、キャンピングカーとトレーラーに荷物を詰め込み、オクラホマ州からテキサス州、フロリダ州に至る45日間の米南東部横断の旅に出た。 「今回の旅ではいつもより少し南に来ている」とライジック氏。「他の案件ではフロリダ州に行ったことがなかったので、フロリダは初めてになる。今回もうまくいくことを願っている」 チームは最初から未解決案件の解決を目指していた訳ではない。ライジック氏がチャンネルを立ち上げたのは3年前。水路に散乱するゴミ約900キロを3カ月で回収することを目標に、ダイビングの旅を撮影し始めたのがきっかけだ。 このミッションが水中に沈んだ車の発見につながった。携帯電話やサングラス、缶などのゴミが見つかる中で偶然、ライジック氏はオレゴン州ポートランドの水中約12メートルに沈んだ車に遭遇した。 濁った水路から発見された物体を見ようと視聴者が集まり、ユーチューブチャンネルの人気は上昇していった。 チームの潜水技術はやがて、ミズーリ州ウォーレン郡に住むネイサン・アシュビーさん(22)の家族の目に留まった。アシュビーさんは19年7月31日に失踪。早朝にピックアップトラックで出勤する姿が目撃されたのを最後に行方が分からなくなっていた。 当局は8月、ソナーを使ってミシシッピ川に沈んだピックアップトラックを発見したものの、川の状況から潜水による回収は安全性に欠けると判断された。 19年12月29日、川に潜ったAWPはトラックがアシュビーさんのものであることを確認。車内からアシュビーさんの遺骨も見つかった。 これを皮切りに、チームは未解決のままとなっていた19人の失踪事案の解決を支援した。ライジック氏によると、現時点での解決率は20パーセント程度だという。 グループは家族や警察に料金は請求せず、SNSのチャンネルや寄付を通じて全ての活動資金を調達している。 引き受けるのは事件性の疑いがない案件のみ。ライジック氏は、失踪から時間が経つほど、何が起こったのかに関する臆測やうわさも増えると語る。多くの警察署はリソースや、AWPが水中捜索に使うような機材を持っていないのが実情だという。 土壇場での情報提供が発見にAWPは今月1日、スミスさんが最後に目撃されたとみられる場所周辺の水域を調べ始めた。数カ所を捜索して無関係な車2台を発見した後、地元保安官事務所からチームに情報がもたらされた。保安官代理らによると、スミスさんは消息を絶った夜、別の場所で軽微な交通事故に遭っていた。 チームはこの情報を受け、スミスさんの捜索を中断して次に進む前に、もう一度トライすることに決めた。 翌朝、一行は新興住宅地にある調整池まで車を走らせた。スミスさんが消息を絶ったのは夜間だったが、サンダースさんによると、スミスさんは夜目が効かなかった。またこの住宅地は開発中だったため、周囲の様子がよく分からず、運転中に誤って池に落ちた可能性もあった。 CNNは現場に同行してチームの活動を撮影。池の中央部の水深わずか45センチの位置で、チームのソナーは起亜「ソウル」に似た車両を探知した。これはスミスさんの乗る姿が最後に目撃された車両だった。 ダイバーの1人がナンバープレートを確認したところ、スミスさんのものと一致した。 通報を受けた地元保安官事務所は現場に出動。声明によると、保安官らは池から車を引き上げ、車内にあった女性の遺体を収容した。当局によると、スミスさんのものと確認するには身元の照合作業を経る必要がある。 保安官は声明で「これは悲惨な事故であり、我々の思いは遺族と共にある」「アドベンチャー・ウィズ・パーポスが車の発見に協力してくれたことに感謝している」と述べた。 サンダースさんは、遺族が必要としていた区切りが得られ、今ようやく死を悼む過程を始めることができると語る。 「複雑な気持ちだった。とてもうれしく興奮している」「一方で、(スミスさんの娘の)マーリーのことを思うと心が張り裂けそうだ。少なくとも彼女は今、事故による失踪だったことを知っている」(サンダースさん)</p>