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Acompanyが秘密計算エンジンQuickMPCの分析機能群に「勾配ブースティング決定木」追加、秘密計算活用の幅が拡大

秘密計算(sMPC)システムの開発と提供を行うAcompany(アカンパニー)は2月8日、同社独自の秘密計算エンジン「QuickMPC」に実装されている分析機能群「Privacy AI」に、機械学習を追加することに成功したと発表した。これにより、QuickMPCで構築されたセキュアな環境で機械学習を利用できるようになり、秘密計算の活用の幅が広がるという。

秘密計算とは、暗号化によって保護されたデータを、暗号化されたままで分析できるようにする次世代暗号技術。たとえば、店舗が保有する顧客データの分析を外部業者に依頼する場合、暗号を解除して元のデータに戻すことなく、プライバシーを守りながら分析が行える。これにより、複数組織間でのプライバシーデータを活用した計算・分析を実現できる。

Acompanyでは、その秘密計算を実現するための秘密計算エンジンとしてQuickMPCを開発し提供しており、2021年10月に「線形回帰分析」と「ロジスティック回帰分析」という2つの手法を取り入れた分析機能群「Privacy AI」を追加。それまでは困難だったプライバシー保護化での複雑なデータ分析を実現した。そして今回、新たに「勾配ブースティング決定木(推論)」という機械学習手法が追加した。

勾配ブースティング決定木とは、高精度で汎用性が高い需要予測の一種。マーケティングなどでよく使われる手法で、企業が保有する「勾配ブースティング決定木」の学習済みモデルを秘密計算環境に導入可能となる。つまり、プライバシーデータに対して予測が行えるようになるということだ。これがまさに、「プライバシー保護とデータ活用の両立」というAcompanyの理念に一致する。

Acompanyでは、今後も「Privacy AI」にはさまざまな手法を追加してゆくと話している。