もっと詳しく

5年余りで333,000キロ以上。このポルシェ911ターボSの最初のオーナーが駆け抜けた距離だ。今、その580馬力の991.2ターボSがオークションに出品されている – バーゲンプライス?

このダークグリーンの「ポルシェ911(991.2)ターボS(580馬力)」は、典型的な長距離用自動車とはちょっと違う。
しかし、そんなことはどうでもいい、オーナーはそう思ったのだろう、このポルシェと5年間仲良く333,000km以上走行してきた。
現在、この「911」はオークションに出品されており、バーゲンプライスで購入できるかもしれない。

年間6万から7万kmの走行

ディーゼルのステーションワゴンに乗る多くの営業マンでさえ困難なことを、ある男性は16万ユーロ(約2,080万円)以上したポルシェでやってのけた。
現在、ボナムズ オークションハウスで、興味深い「ポルシェ911(991.2)ターボS」がオークションに出品されている。
最高速度330km/hを誇る580馬力の911の特別な点は、外側が「ブリティッシュレーシンググリーン」、内側が「ダークレッド」という珍しい色の組み合わせではなく、膨大な走行距離であることだ。
2016年の登録以来、ファーストオーナーがポルシェとともに走った距離は合計333,379km(!)で、これは年間走行距離にして6万km(!)以上に相当する。

グリーンの塗装、赤の内装、この色の組み合わせは好きな人にはたまらないだろう。333,000kmの走行距離に対して、内装はよく手入れされている印象だ。

ちなみに、ドイツにおける自動車ドライバーの年間走行距離に関する調査によれば、2020年に、自分のクルマで2万km以上運転したドイツ人はわずか402万人であり、頻繁に運転する人が、ポルシェでこれらの距離を走ったことはほとんどないと思われる。

ポルシェ911ターボSを初体験

オークションに出品された「911ターボS」に話を戻そう。
現在の走行距離は333,379kmで、ボナムズによれば、おそらく世界で最も走行距離の長い「ポルシェ991.2ターボS」であろうとのこと。
驚くべきは、ポルシェが短時間で走行距離を積み重ねたことだけではない。
2016年からファーストオーナーのもとで、履歴が完全で追跡可能であることも注目される。

ここには何も手を加えていない。5年間で333,000kmを超える走行は、成熟したパフォーマンスといえるだろう。

リクライニング機能付きバケットシートやパノラミックルーフなどの特筆すべきオプションが付いた「ターボS」は、オランダのポルシェセンター経由でオランダ人オーナーに納車されたのだった。
そして、大いなる旅が始まった。
ポルシェファンなら、標準的な「ターボS」と比較して、写真のように地上高がかなり高いことに気がつくだろう。
ボナムズによれば、これはオーナーの要望で車高が上げられたからだという。
運転しやすさを向上させるためと言われている。

推定価格: 60,000〜80,000ユーロ

写真では大きなダメージは見られず、「ターボS」は定期的にきちんとメンテされてきたとのことだ。
2021年初頭の最後の大整備には、7,000ユーロ(約92万円)以上かかったと言われている。
現在、「911」は、請求書や書類もすべて含めてオークションに出品されているが、最低価格は設定されていない。
目標予定価格は60,000~80,000ユーロ(約786~1,048万円)とされている。

ハイレグ: 最初のオーナーが911ターボSの車高を上げたことが横顔に現れている。

万が一、「ターボS」が6万ユーロ(約786万円)で落札されれば、それはバーゲンである。

高貴な色であるブリティッシュレーシンググリーンの「911」を購入する人は、消耗部品や修理費用のために数ユーロを用意しておいたほうがいいだろう。
なぜなら、この911はすでにポルシェ認定保証(車齢最長14年、走行距離最長20万km)を超えるほど走っている。
前オーナーが現行の「992ターボS」に乗り換えたかどうかは不明だ。

Text: Jan Götze
Photo: BONHAMS