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『田辺聖子 十八歳の日の記録』 (文藝春秋・1760円) そのとき数えで十八歳。おとめ盛りの夢は「あらゆる国文学を究める学者」になることだった。あこがれの名門校に入ったのもつかの間、学徒動員でグンゼ工場で働き、家事に忙殺される日がつづく。 作家の没後に出てきた日記である。敗色濃い昭和二十…