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あれは1978年の秋のことだ。妻の初子がなにやら電話で話している。相手は徳島市にある実家の祖母・義子さんだった。「さっき、おばあちゃんと話したんやけどね」受話器を置いた初子が私に話しかけてきた。私はベッドに腰掛けたまま聞いていたのを覚えている。祖母は「そろそろ徳島に帰ってきたらどうか…